予防医療の知識が重視される職場

医療の世界では、予防医療を重視する流れが強まっており、患者から相談を受けたり、生活指導に当たったりする機会が多い看護師には、その知識が求められる。がんや心臓病、糖尿病などの生活習慣病を予防することで、国民全体の幸福度が上がることが期待され、なおかつ医療費も削減にもつながるため、全国的に予防医療のニーズは高まっている。そのため、予防医療に重点を置いた職場に移ることを検討している看護師もいるのではないだろうか。

予防医学の知識が重視される施設の一つに、検診センターが挙げられる。病院に併設されているところや、独立しているところ、企業内に設立されている場合など、検診センターの形態は様々だが、そこで働く看護師の仕事内容はどこもあまり違いはない。主に問診をはじめ、採血や血圧、心電図の測定、医師の診察や検査の補助などを担うことになる。また、検診終了後は、検査データなどから見つかった問題に対して、生活習慣の指導を行うこともあるだろう。

そんな検診センターに訪れる人は、健康維持について問診時にあらゆる質問をしてくることがある。したがって、予防医療の知識を問われる健康医療コーディネーターの資格を取得しておくと、大いに役立つだろう。この資格は、日本健康医療学会が発行しており、取得するためには2日間の研修会に参加した後、認定審査を受けることが必要だ。また、取得後は5年ごとに更新をしなければならないが、この資格を持っておくと検診センターでは重宝されるだろう。